尖閣諸島20億5000万の対価を今考えてみる

尖閣諸島の概要

尖閣諸島の場所は!?何県何市!?

尖閣諸島(Senkaku Islands)は、沖縄県石垣島市に属します。南西諸島西端に位置する魚釣島、北小島、南小島、久場島、大正島、沖ノ北岩、沖ノ南岩、飛瀬などから成る島々の総称です。尖閣列島ともいわれていおり、由来は各島の形状が尖(とが)っていることにちなんで名づけられています。

日本と中国、台湾がそれぞれ領有権を主張しています。

尖閣諸島の面積は!?

名称面積位置
魚釣島3.81k㎡石垣島北西方170km(尖閣諸島西端)
北小島0.31k㎡西表島北方160km
南小島0.40k㎡西表島北方160km
久場島0.91k㎡石垣島北方160km、魚釣島東北方22km
大正島0.06k㎡石垣島北方150km、
魚釣島東方103km(尖閣諸島東端)
沖ノ北岩0.03k㎡石垣島北方160km、魚釣島東北方6km
沖ノ南岩0.01k㎡石垣島北方160km、魚釣島東北方7.5km
飛瀬0.002k㎡石垣島北方160km、魚釣島東方1.5km

尖閣諸島の歴史・年表

尖閣諸島の年表としては、あくまで日本側から見た歴史についてです。本記事は、価格の根拠にスポットをあてています。

歴史・年表

  • 1885年:日本が現地調査を実施する。
  • 1895年:日本の領土に編入することを閣議決定。
  • 1946年:GHQ覚書により日本の行政権が停止。アメリカによる沖縄施政が始まる。
  • 1969年:尖閣諸島周辺で海洋調査があり、石油資源の可能性を発表。
  • 1971年:沖縄返還協定結ばれる。返還対象区域に尖閣諸島も含まれる。1970年代に入り、中国、台湾が尖閣諸島の領有権を主張。
  • 2012年:9月11日、日本政府が地権者より尖閣諸島の国有化(価格20億5000万円)が完了。

東京都が地権者と交渉していた経緯

尖閣諸島は、国が20億5000万円で購入しますが、直前まで東京都が購入を検討していました。地権者は、都と交渉を進めていた3つの理由を以下のように述べています。

  • 石原都知事がこれまで何十年間にわたって尖閣諸島を気にかけ、栗原家と接触を続けてきたこと。
  • 沖縄本島から約400km離れた尖閣諸島を維持するためには予算が必要であり、経済的な体力のある自治体でなければならない。
  • 東京都は13の有人島と300を超える無人島を有しています。東京都には、経験と実績があるからです。

20億5000万円の根拠

東京都が鑑定評価を委託

東京都は購入検討していた際に、不動産鑑定評価を委託します。多額の金額で行政が購入することになりますので、現地に赴き、鑑定評価書を取得することは当たり前でしょう。鑑定業界最大手の日本不動産研究所が担当したようです。東京都尖閣諸島現地調査報告書によると下記の内容がわかります。

尖閣諸島3島(魚釣島・北小島・南小島)の概要

  • 沖縄県石垣市字登野城魚釣島2392番、原野、2,641,983㎡
  • 沖縄県石垣市字登野城北小島2391番、原野、258,842㎡
  • 沖縄県石垣市字登野城南小島2390番、原野、324,628㎡

権利種別

  • 国が所有者と契約し賃借権者として対象不動産を使用しているが、所有権価格とする。

評価の目的

  • 対象不動産である尖閣諸島3島の一括買収とする。

出典:東京都尖閣諸島現地調査報告書より

東京都の鑑定評価額の公表は見当たらりませんでした。しかし、20億前後で地権者と交渉していたということは鑑定評価額も大差はないであろうと思います。

尖閣諸島の土地の還元利回り

この時、国は地権者に対して、賃料を年間2450万の支払いをしていました。国への売買価格が20億5000万円であったため、表面利回りで、1.1%となります。土地建物の利回りではなく、あくまで土地の利回りとなりますが、それでも利回りが低いと感じます。

これは、賃料が安いか、売買価格が高いかの要因がありますが、個人的には売買価格が高いのではないかと思います。

  • 2450万÷20億5000万円≒表面利回り1.1%

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