表題登記と保存登記の違い

表題登記と保存登記の違い

表題登記(旧表示登記)と保存登記は何が違うのでしょうか。まずは、登記簿の構成から見ていきましょう。登記簿は、下記のような構成になっています。

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(1)表題部

不動産の物理的な現況を表示します。

◇土地:所在、地番、地目、地積、所有者等

◇建物:所在、家屋番号、構造、床面積、付属建物の表示、所有者等

※地目は、土地の主たる用途によって、宅地、田、畑、学校用地、鉄道用地、鉄道用地、塩田、鉱泉地、池沼、山林、牧場、原野、墓地、境内地、運河用地、水道用地、用悪水路、ため池、堤、井溝、保安林、公衆用道路、公園、雑種値に区分されます。

※土地の地積は、平方メートルを単位として記載されます。

※建物の構造は、①建物の主たる部分の構成材料、②屋ねの種類③階数の3つの要素が記載されています。

※建物の床面積は、平方メートルを単位として記載されます。

(2)権利部

この土地や建物の所有者の住所・氏名を表示しています。

①甲区

所有権に関する事項が記載されています。

②乙区所有権以外の権利に関する事項が記載されています。

例えば、抵当権、賃借権、地上権等です。

表題登記と保存登記は、必ずしないといけないのか?

表題登記は、建物の新築・滅失した場合等は、1ヶ月以内に表示に関する登記を申請しなければなりません。ちなみにこれを怠ると10万円以下の過料に処されます。(見たことありませんが)

これに対して、保存登記は、登記義務はありません。表示登記が完了した後、保存登記をすることができます。しかし、例えば、金融機関から借り入れをする場合は抵当権を設定することになります。その場合は、所有権保存登記が必要となります。従って、たいていの場合は、所有権保存登記をします。

その後、保存登記したBさんがCさんに売買した場合、移転登記を行うことになります。