世界一高価な通り「香港 銅鑼湾(コーズウェイベイ)」~実質利回り1%台~

世界一高価な通り「香港 銅鑼湾(コーズウェイベイ)」

 2018年12月、香港に行ってきました。香港は、今世界で一番地価が高いといわれています。今回は、世界の賃料水準がどうなっているのか。なぜ香港が高いのか。実際に、香港に行ってみて、感じたことについてお話していきたいと思います。
 

2018年世界賃料ランキングTOP10

世界で一番賃料が高い場所は、どこでしょうか。見ていきたいと思います。グローバル不動産総合サービスのクッシュマン・アンド・ウェイクフィールドによると、2018年の賃料ランキングでは、銅鑼湾(コーズウェイベイ)が世界一高い賃料ランキングトップにたちました。

第10位 オーストラリア ウィーン コールマルクト通り

ウィーンのインターナショナルブランドが立ち並ぶショッピングエリアです。

坪単価約16.9万円

 

第9位 スイス チューリッヒ バーンホフシュトラッセ

チューリッヒの目抜き通りであり、金融、ビジネス、デパート、レストラン、カフェなどが多く立ち並ぶ中心地です。

坪単価約28万円

 

第8位 韓国 ソウル ミョンドン(明洞)

ミョンドン(明洞)は、観光客に人気NO1のショッピングスポットです。

坪単価約29.8万円

 

第7位 オーストラリア シドニー ピットストリート・モール

ピットストリート・モールは、シドニーにあるオーストラリアでもっとも有名な、国際色が強い商業地である。

坪単価約31.6万円

 

第6位 日本 東京 銀座

日本からは、銀座がエントリーしています。銀座中央通りは、地価坪単価で1億~2億は少なくともする通りです。また、世界の賃料ランキングでも30年にわたって、トップ10から外れたことがありません。しかし、銀座の賃料で6位とは、日本人としては少し残念ですね。

坪単価約40万円

 

第5位 イタリア ミラノ モンテナポレオーネ通り

プラダ、グッチ、D&G、フェンディ、エトロ、フェラガモ、ジョルジオ・アルマーニなど、ファッションの中心地であるのがモンテナポレオーネ通りです。

坪単価約48.1万円

 

第4位 フランス パリ シャンゼリゼ通り

フランスパリにある最も美しいといわれている通りです。「オーシャンゼリゼ」という歌詞が頭に流れてきますね。

坪単価約49.9万円

 

第3位 イギリス ロンドン ボンドストリート

ロンドン有数の高級ショッピング街として知られ、高級ブティック、宝飾、貴金属店、骨董美術品が並ぶ通りです。

坪単価約57.3万円

 

第2位 アメリカ ニューヨーク 五番街

アメリカ、ニューヨークの中心部、マンハッタン区を南北に通じる通り。ロックフェラー・センター、ニューヨーク市立図書館、エンパイア・ステートビルなどがあります。

坪単価約73.9万円

 

第1位 香港 香港島 銅鑼湾(コーズウェイベイ)

香港の観光の中心エリアとして絶大な人気を誇るのが、銅鑼湾(コーズウェイベイ)です。タイムズスクエア、リーガーデンズ、そごうなどのショッピングセンター、ブランドショップ、レストランが立ち並んでいます。

坪単価約87.7万円

 

 

香港ってどんな所?

中華人民共和国香港特別行政区、通称「香港」と呼ばれています。香港は、1945年に日本からイギリスの植民地に復帰し、1997年7月1日にイギリスから中華人民共和国に返還されました。
香港が、イギリスから中国に返還されて以来、「一国二制度」が実施されており、「中華人民共和国香港特別行政区基本法」は、香港特別行政区に「高度な自治」を認め、社会主義制度と政策を実行せず、従来の資本主義制度と生活方式を維持し、2047年まで50年間変えないと定めています。
言語は、広東語です。実際行ってみて感じたことは、いわゆる中国語は、通じないもしくは話さない人が多いです。つまり、広東語でなければ、英語で会話するという感じです。中国の中にあって、中国と異なる部分があるという不思議な印象です。通貨についても「元」を使えるところは少なく、「香港ドル」を使用します。
 

 銅鑼湾(コーズウェイベイ)とは?

銅鑼湾(コーズウェイベイ)は、香港の主要な商業地であり、タイムズスクウェア、そごう、リーガーデンズなどのショッピングセンターがあります。午前中は、わりと人が少ないですが、午後からは多くの人が街にショッピング、観光に訪れ賑やかになります。
観光地としては、ヴィクトリア公園、ヌーンデイ・ガンなどがあります。
コーズウェイベイでは、2階建ての路面電車、2階建てのトラムもよくみます。香港は、狭い街です。そんな狭い街なりの工夫なのかなと感じます。
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銅鑼湾(コーズウェイベイ)地図

コーズウェイベイのショッピングセンター「タイムズスクエア、そごう」

タイムズスクエア

 

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タイムズスクエア

コーズウェイベイにあるショッピングセンター・映画館・オフィスの複合施設、タイムズスクエアです。午後になると、通りの人混みがヤバいです。また、MRT銅鑼湾駅と直結しているため便利です。お店は、日本のショッピングセンターに入居しているようなお店が多い印象です。

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タイムズスクエア お店

そごう

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そごう

日本でもおなじみの「そごう」です。1983年にそごうの現地法人として設立されています。その後、そごう本体の経営破綻後に売却されています。現在は、利福国際グループの所有でそごうの名称でのフランチャイズとなっています。

 

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そごう お店

そごうでは、お店を見て回りましたが、吉田カバンが入ってましたね。MADEINJAPANの記載がありました。タイムズスクエア同様に、日本のショッピングセンターと大差はないと感じました。

コーズウェイベイで不思議な場所

コーズウェイベイに向かう際に、不思議な場所がありました。上記にあるコーズウェイベイエリアの北西側に位置する場所です。
実際は、わかりませんが、ホームレスの方々がいるエリアなのか、しかし、近くで見ると女性の方が多く、占い!?のような道具を置いて座っている方々が多かったです。香港は、富裕層が多いことで有名ですが、格差も相当あるだろうと感じました。
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コーズウェイベイ 端っこ
 

なぜ、香港コーズウェイベイが一番なのか?

私が、香港コーズウェイベイに実際に行って感じたことは、決して日本の銀座が負けているとは感じませんでした。コーズウェイベイは、日本でいう少し前の渋谷のような、ごちゃっとしたイメージで、銀座の方が洗練されている印象です。では、なぜ銀座の方が地価が安いのでしょうか。
 
不動産の鑑定の世界では、「需要と供給の原則」という言葉があります。賃料で考えてみます。例えば、あるテナントが、銀座と香港コーズウェイベイに入居したいと考えます。
銀座は、10社の入居希望があって、10の物件があったとします。香港コーズウェイベイは、10社の入居希望があって、狭いエリアなので3つしか物件しかなかったとします。需要に対して物件の供給が少ないことによって、賃料や地価が上がるということです。
つまり、商業地としての地域差というよりも、香港が狭いことによって、需要と供給のバランスが崩れて、価格や賃料が高いというのが適切な答えではないかと思っています。
 

スクエアフィート。香港の不動産の単位

香港の不動産の単位は、スクエアフィートです。香港は、イギリスの植民地であったわけですが、このスクエアフィートもイギリス世来の単位です。

 

  • 1スクエアフィートは、0.0929平方メートル

不動産広告で出てくる呎は、フィートの中国語です。覚えておきましょう。

また、不動産広告で、部屋の広さはネット面積(実際の部屋の面積)とグロス面積(部屋の面積に共用部分のエレベーターや廊下などの面積が含まれる)があることに注意が必要です。

 

香港の不動産屋に聞いてみた、3つの特徴

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図面
3つの特徴
  1. 地価が高すぎる:コーズウェイベイからホテルに向かって歩いている際に、不動産屋がありましたので、少し話を聞いてみることにしました。その際に、もらったチラシです。私が、香港に行った際のレートが、1香港ドルが14.5円くらいでした。今月のおすすめ物件は、1.1億ドルは、約15.95億円となります。ネット面積で約200平米(約60.5坪)となります。専有坪単価で約2600万円です。日本にそんな高いマンションはありません。高いのは、賃料だけではありません。住宅についても以上に値段が高いということです。なお、2017年に香港で高層マンションの駐車場が、日本円で約7000万円で取引されたというニュースもありました。この話からも、段違いに香港の不動産価格がが高いことがわかります。
  2. 築年数の影響は少ない:不動産広告に築年数の記載がありません。話を聞いてみると、中心部の不動産の価格は、築年数にあまり左右されること少ないということです。ただ、だから広告に記載がいらないのかどうかはわかりません。。。ちなみに、香港では日本と違って地震がないようです。
  3. 利回り:東京の不動産の利回りは、リーマンショック後に不動産価格上昇によって低下していっています。しかし、海外不動産の利回りからするとまだまだ割安感を感じます。香港の不動産投資利回りは、実質利回りで1%台になるようです。借り入れをしたらキャッシュフローがまわりませんね。