もくじ
地盤調査
スクリューウエイト貫入試験
まず、地盤調査についてです。地盤調査の方法はいくつかありますが、木造アパートのような小規模な不動産の場合は、スクリューウエイト貫入試験が実施されるのが一般的です。
地盤調査費用はどれくらいかかるか?
地盤調査費用はどれくらいかかるでしょうか。アパートや一般住宅の規模でスクリューウエイト貫入試験は、おおよそ5万円~10万円くらいの調査費用となります。ボーリング調査となる場合は、20万~30万円程度の費用がかかるでしょう。
地盤調査報告書 見方は!?
①地形区分
地盤調査報告書には、まず地形区分の記載があります。おおまかに「山」「丘陵地」「段丘・台地」「低地」に分かれます。ここで、人工的な地形である「盛土地、埋立地」、軟弱な地盤が想定される「後背湿地、旧河道、谷底低地」については地盤沈下の面から注意する必要があるでしょう。
②調査宅地の状況
ここでは、「切土・盛土・埋め戻り」は注意が必要です。また、「造成経過年数」も注意が必要です。土地は造成後に時の経過とともに地盤が少しずつ安定していきます。そのため、造成経過年数が短いと注意しましょう。具体的には、盛土が20~30cmないか、造成経過期間が1年未満でないかを見ておくといいでしょう。
③試験結果の見方
試験結果の見方です。図の上部に「荷重Wsw」「貫入量1mあたりの半回転数Nsw」のグラフがあります。これが地盤の固さを示しているデータとなります。
荷重と記載があるものは、おもりの重さでどれだけ沈んだ「自沈層」です。例えば、上記の試験結果では深さ25cmの箇所では、0.25KN(約25kg)で沈んだということです。つまりグラフで左に行けばいくほど低い荷重で沈んだゆるい地盤ということです。
貫入量1mあたりの半回転数と記載があるおのは、100kgで沈まずに回転して貫入した「回転層」で右にいくほど固い地盤ということになります。
深度5mまでに0.5KN(約50kg)以下の荷重で沈んだ自沈層がある場合、地盤改良が必要になってくるでしょう。また、0.75KN(約75kg)以下の荷重で沈む層が複数の深さで見られる場合についても要注意です。
地盤改良
地盤改良の費用は!?
- 表層改良工法:軟弱地盤の深さが2m程度までの場合に採用される工法です。地盤改良費用は、30万円~50万円程度でしょう。
- 柱状改良工法:軟弱地盤の深さが2m~10mまでの場合に採用される工法です。地盤改良費用は70万~100万円程度でしょう。
- 鋼管杭工法:軟弱地盤の深さが10mを越えて、20~30mまで軟弱地盤の場合に採用される工法です。地盤改良費用は100万~200万程度でしょう。
一般的な100㎡程度の戸建住宅・アパートの規模を想定
軟弱地盤の深さによって工法が異なります。地盤調査報告書を確認しながら費用を確認しましょう。
スクリューウエイト貫入試験は、スウェーデン式サウンディング試験と呼ばれていました。