カーテンスキームとは?
カーテンスキームとは、空室住居のお部屋にカーテンを付けて、電気をつけ、入居者がいるかのように見せかけることをいいます。仮にひと気がなくてもカーテンがあると外出中かなと感じるでしょう。
スルガ銀行事件では、実際に金融機関の現地調査の前に、不動産業者がこのような行為を行っていたことが分かっています。また、金融機関側もその行為を知った上で融資をおこなっていたとされています。
なぜ、空室のお部屋にカーテン?
なぜ空室のお部屋にカーテンをするのでしょうか。これは融資を実行したいためですね。金融機関から見ると、家賃と入居率は高ければ高いほど融資評価を得ることができます。
「今から現地に行くのでカーテン付けておいてください」
スルガ銀行事件では、不動産業者と金融機関担当者がグルになって動いていたようです。1円でも高く売りたい業者側と1円でも多く貸し付けたい銀行とのニーズが合致したのでしょう。
購入後に本当にあった怖い話
売買契約時に稼働率がよかった(15室中14室入居)物件が引渡しを受けて半年後に7室(約半分の部屋)が退去してしまいました。
こういった事は不動産取引で稀に起こります。家賃収入月30万に対してローン返済は月40万円。毎月10万もの手出しが必要になってしまいます。
一般的には購入して半年後に7部屋も退去がでることは考えにくいです。この場合、空室のお部屋のレントロールを改ざんし、高い入居率と高額家賃の「改ざんされたレントロール」を鵜呑みにして購入していたと言えるでしょう。
カーテンスキームだけでない気をつけるべきこと
カーテンスキームでもレントロール改ざんでもないですが、気を付けるべきことがあります。不動産業者が売主となっている投資用物件に従業員が住んでいるケースがあります。
賃料相場が5万円~6万円くらいの相場のお部屋に6.5万~7万円で借りている人がいるとしましょう。一瞬、フリーレントなどを活用して高く賃借人を入れたのかと考えられます。しかし、売主の不動産会社の従業員を一時的に住ませて、高い賃料設定にして物件を売却しやすくしているということがあります。この場合、物件を引渡しをうけて、少し時がたつと退去が出るでしょう。
これを気を付けるにはどうしたらいいでしょうか。
- 入居者の入居申込書類などを確認して、どこに勤めているかを確認しましょう。
- 古い賃貸借契約書や入居申し込みまでは書類がないということもあると思います。その時は、できる限り売主にヒアリングしましょう。
- 最後の砦は、信頼できる不動産会社と付き合いましょう。ここが一番大事ですね。