大江戸線延伸「土支田駅」「大泉駅」「大泉学園駅」予定3駅の今!!

大江戸線延伸の概要

大江戸線 過去の経緯

  • 1972年(昭和47年):都市交通審議会「東京圏高速鉄道網整備計画」答申第15号
  • 1986年(昭和61年):練馬~光が丘間 着工
  • 1990年(平成2年):新宿~練馬間 着工
  • 1991年(平成3年):練馬~光が丘間 開業
  • 1997年(平成9年):新宿~練馬間 開業
  • 2000年(平成12年):新宿~国立競技場間が開業。路線名を大江戸線に改称。
  • 2015年(平成27年):東京都は、大江戸線の延伸(光が丘から大泉学園町までの区間)を、優先的に整備を検討すべき5路線の一つに位置付け。
  • 2022年(令和4年):東京都は令和4年度予算案に、大江戸線延伸に関する調査費を計上しました。

大江戸線延伸の概要

現在光が丘駅まで整備されている大江戸線を大泉町・大泉学園町を通り、JR武蔵野線東所沢駅へ延伸するネットワーク計画です。そのうち「(仮称)土支田駅」「(仮称)大泉町駅」「(仮称)大泉学園町駅」が直近の計画となっています。

大江戸線延伸の効果として、鉄道空白地域の改善があげられています。

大江戸線延伸のための導入空間となる用地確保率は8割を超える状況となっています。また、練馬区では大江戸線延伸推進基金の積立をしており、令和1年に目標額の50億円に達しています。

2022年8月新駅エリアを歩いてみた

2022年8月大江戸線延伸の新駅予定の「土支田駅」「大泉駅」「大泉学園駅」が、今どのような状況なのか実地調査をしてみました。

(仮称)土支田駅

1つ目は、(仮称)土支田駅です。現在の大江戸線終点になる光が丘駅前の大通りになる南田中町旭町線(補助230号線)を西に約1.5km(徒歩20分)進むと現場に到着します。住所は「練馬区土支田2丁目16番街区」です。大きな木が目印です。

現地には、大きな木と中学生が作成した「大江戸線延伸の早期実現」の看板が2つたっています。こ看板は、延伸地域の中学生が作成したもので、練馬区が大江戸線延伸促進のための新駅予定地3駅で実施しているようです(※以下練馬区会議録より)

また、現地写真③を見るとわかりますが、駅のロータリーのような形で道路が作られています。10年後にどのようになっているか楽しみですね。

1.現在、都では延伸に関する収支採算性の確保について見定めるため、新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえた将来の旅客需要の分析と、事業費の算定に必要な駅やトンネルの構造、これらによる収支採算性の検証を行っており、区としても、引き続き実務的協議を積極的に進め、速やかに必要な手続に着手するよう求めていること。

2.大江戸線延伸促進期成同盟の広報活動として、大江戸線延伸の早期実現を目指していることを周知し、地域の機運醸成を図るため、ふるさと納税で寄附を募り、延伸地域の中学生が作成した大江戸線延伸による夢のあるまちのイラストを、新駅予定地3か所に設置すること。

3.補助230号線及び補助233号線沿道地区でまちづくり計画の策定を進めており、令和4年1月に補助230号線大泉学園町地区地区計画を都市計画決定すること。

4.大江戸線延伸推進基金について、平成23年度から積立てを行っており、令和元年度に目標額の50億円に達し、今後、都との協議を踏まえ、活用方法等について検討すること。

令和4年5月13日 練馬区交通対策等特別委員会 会議録より

(仮称)大泉町駅

2つ目は、(仮称)大泉町駅です。(仮称)土支田駅から西に約1.5km(約20分)程度で現場に到着します。ただ、補助230号線を進むと途中から金網(用地買収中の様子)がかかっている敷地があり、まっすぐ進めないため、迂回して現地に向かいました。

現場は、外環自動車道が通る「練馬区大泉町3丁目18番街区」の地上です。敷地には、大江戸線延伸の早期実現の看板と東日本高速道路の立ち入り禁止看板がたっています。

(仮称)大泉学園町駅

2つ目は、(仮称)大泉学園町駅です。(仮称)大泉町駅から西側に約1.4km(徒歩17分)程度に位置します。住所は「練馬区大泉学園町4丁目27番街区」で、目印としてはヤマダ電機の裏の駐車場部分になります。

入口のフェンスに「大江戸線駅前広場予定地」の看板が2つたっています。予定地がすべて決まって示されている状況ですので、現地確認もスムーズにできました。

【練馬区回答】大江戸線延伸よくある質問

大江戸線の延伸はどんな計画ですか。

大江戸線延伸の計画は、現在、光が丘駅まで整備されている都営地下鉄大江戸線が、土支田・大泉町・大泉学園町地域を通り、JR武蔵野線東所沢駅方面へ延伸する鉄道ネットワーク計画です。このうち、練馬区内では、都市計画道路補助230号線を導入空間として、(仮称)土支田駅、(仮称)大泉町駅、(仮称)大泉学園町駅の3つの新駅を整備する予定です。

大江戸線の光が丘駅から大泉学園町方面への延伸について、国や東京都はどのように位置づけていますか。

東京都は、平成27年7月に公表した「広域交通ネットワーク計画について」において、大江戸線の延伸(光が丘から大泉学園町までの区間)を、優先的に整備を検討すべき5路線の一つに位置付けています。また、平成28年4月、国の諮問機関である交通政策審議会は、国土交通大臣に対し「東京圏における今後の都市鉄道のあり方について」答申し、24の意義あるプロジェクトを示しました。大江戸線の延伸(光が丘から大泉学園町までの区間)は、高く評価され、進めるべき6つのプロジェクトの一つに選ばれています。これにより国と都から整備に向けて明確な位置付けを得たことになります。加えて、令和3年3月に東京都が公表した「『未来の東京』戦略」をバージョンアップした「『未来の東京』戦略version up 2022」(令和4年2月)において、大江戸線の延伸は、「関係者と事業化について協議・調整を進める」と位置付けています。

大江戸線の延伸を望んでいる声を多く聞きます。これに対し区はどんな取組をしていますか。

 区が主に取り組んでいるのはつぎの4点です。
①大江戸線の延伸を見据え、地下鉄大江戸線の導入空間となる都市計画道路補助230号線等の整備にあわせ、新駅予定地周辺のまちづくりを実施しています。
②地域住民、区議会、区で構成する大江戸線延伸促進期成同盟の活動に加えて、区内の経済、産業団体や町会等の地域を代表する団体と「大江戸線延伸推進会議」を設置し、大江戸線の整備効果等を広く周知するなど促進活動に取り組んでいます。
③延伸に必要な事項について、東京都と連携して調査・検討を行い、早期事業化をを目指し協議を進めています。
④大江戸線延伸に向けて活用するために、大江戸線延伸推進基金を積み立てており、令和元年に目標額である50億円に到達しました。基金の活用方法や積み増しについて、都と協議・検討を進めています。

大江戸線延伸の実現にあたって何が課題となっていますか。

大江戸線延伸の実現にあたっては、収支採算性の確保が課題であり、地下鉄の利用者増につながる延伸地域におけるまちづくりの具体化や、区や鉄道事業者等による費用負担のあり方等についての合意形成が必要となっています。

大江戸線延伸推進基金は何に使うのか。

大江戸線延伸の実現にあたっては、単に要望するだけでなく、区の役割をしっかりと果たしていく必要があると考えています。大江戸線延伸推進基金は、こうした区の役割をきちんと果たしていくために活用するものです。

大江戸線の光が丘から大泉学園町までの開業はいつごろになりますか。

延伸区間の開業時期を含めた事業計画の詳細(構造、工事費、運賃、運行計画など)につきましては、東京都が、総合的に判断して決めていくもので、現時点では具体的なスケジュールは示されていません。東京都は令和4年度予算案に、大江戸線延伸に関する調査費を計上しました。これは大江戸線延伸具体化への意向が示されたものだと考えています。

大江戸線延伸はどこまで!? ~JR武蔵野線東所沢駅~

「大江戸線の延伸」は、現在光が丘駅まで整備されている大江戸線が土支田、大泉町、大泉学園町を通り、JR武蔵野線東所沢駅へ延伸するネットワーク計画です。

直近の進捗状況としては、東京都が令和4年度予算案に、大江戸線延伸(土支田駅~大泉学園町駅)に関する調査費を計上しました。練馬区の大江戸線延伸推進基金も目標の50億円に到達し、話は具体的になってきているので、中止の可能性はあまり感じませんが、着工時期・完成予定時期はともに未定であり、今後も注視していく必要があります。