もくじ
はじめに
2018年年始にチバリーヒルズ(ワンハンドレッドヒルズ)を訪れました。今のワンハンドレッドヒルズの現状について記事を書いていきたいと思います。ちなみに、サムネイル画像は、ビバリーヒルズです。
ワンハンドレッドヒルズとは?
ワンハンドレッドヒルズ(One Hundred Hills)は、千葉県千葉市緑区あすみが丘6丁目に存する東急不動産が開発した高級住宅地の名称です。分譲されたのは、1989年(平成元年)で、現在も売れ残っている状況です。平成元年といえば、バブルの真っただ中で、その年に分譲を開始してます。当時の分譲価格は、5億〜15億円程度でした。テレビなどのマスコミが、アメリカロサンゼルスの高級住宅街「ビバリーヒルズ」をもじって「チバリーヒルズ」と名づけ、現在もチバリーヒルズと言われています。
2018年時点のワンハンドレッドヒルズの今
現地見学に行く!
2018年年始に現地に行ってみました。私は、近くまで車で行き、ワンハンドレッドヒルズの近くにある、ディスカスストアトライアルあすみが丘店に車を停めました。
まず、疑問に思ったのが、ディスカスストアは、一般庶民に有難いお店ですが、ワンハンドレッドヒルズに住むような人が、ディスカウントストアを利用するかな?と感じました。近くはフードスクエアカスミがありますが、いわゆる高級スーパーはみあたりませんでした。インターネットで買うのか?それとも千葉駅付近まで出るのか?いずれにしても不便に感じます。
さて、ディスカウントストアに車を停めて、目の前の創造の杜交差点を渡ると、One Hundred Hillsの名称看板が見えてきます。お〜。そして、少し南へ移動したところに見学禁止の看板があります。「家の見学はご遠慮下さい。防犯・防災の為カメラ作動中(ワンハンドレッドヒルズ管理組合法人 、ALSOK綜合警備保障株式会社)」ネットで調べた通りですね。入りにくい。
創造の杜交差点から、東方面に歩いて行きます。きれいな道路を歩いて行くと「ワンハンドレッドヒルズゲート」が見えてきました。う〜ん。ここも入りずらいなぁ。さすがに入れなそうだな。他を探しましょう。
さらに東方面に歩いて行きます。あずみが丘ふれあいの広場公園付近から南へ向かうとと普通にワンハンドレッドヒルズ内に入れる場所があります。侵入禁止も何も書いてない。ということでここから少し散歩してみます。敷地内は、写真まずそうなので基本とってません。見たい方は、グーグルマップでご確認ください。
中に入ると閑静な住宅街ですね。ゆっくりとした歩道付きの道路に豪邸が建ち並んでます。ときおり、防犯カメラが確認できます。ワンハンドレッドヒルズ敷地内で歩いてる人はいませんでした。ただ、年始ということもあってか、豪邸への車の出入りは、それなりにありました。ワンハンドレッドヒルズを1周する間に、5件ちょっとは見たかもしれません。
あれ!?ワンハンドレッドヒルズを1周する途中で気づいたけど、ワンハンドレッドヒルズの南西側は、普通に車が入れますね。インターネット情報だと車は入れないと書いてあったと記憶してたけど、変わったのか?年末年始は警備が休みとか!?
う〜ん。住民以外は、入れないように完璧にゲートで管理した方がいいですけどね。管理費が8万とかかかるわりに、中途半端な警備と感じました。ワンハンドレッドヒルズ内の物件は、敷地が広く、高級感のある建物が並んでいました。完璧な警備をすれば、価値の維持ができると思うんだけどな〜。
ちなみに、敷地内北東部は、一部分譲していない更地エリアがありました。実際に現地に行った印象としては、ゴーストタウンとまで言わないまでも少し寂しい印象でした。
「都市景観100選」あすみが丘
あすみが丘は、ワンハンドレットヒルズが存する千葉県千葉市緑区東部に位置するニュータウンです。千葉市のなかでも南東部に位置しており、東京都心部から約50km離れており、千葉駅からも距離があります。
以前は、農地・山林を中心とした地域でしたが、1982年に施行された土地区画整理事業により開発が進んでいきました。「豊かな暮らしを楽しめる街づくり」を基本理念に街がつくられました。開発は、東急不動産が行ったこともあり、東急グループの商業施設等が誘致されています。(2011年時点で東急ストアは閉店)
そして、1992年に都市景観大賞である「都市景観100選」を受賞します。これは、ワンハンドレッドヒルズ以外の街区も整っていること、広い通りや歩行者専用道路、公園などが評価されたためです。
ワンハンドレッドヒルズの維持費
ワンハンドレッドヒルズでは、維持費が大きいです。所有することになれば、住んでようが、住んでなかろうがかかる費用として、①管理費②ケーブルテレビ利用料③固定資産税がかかります。
管理費は、現在売りに出ている物件の概要をよると、月額8万円です。ケーブルテレビ利用料が月額1,306円です。固定資産税は、正確にわかりませんが、おそらく年間の土地建物の固定資産税等で100万円~200万円程度でしょう。また、建物にプールなどが付いていたり、水道光熱費も相当かかると思います。年間300万円くらいは、維持費がかかるのではないでしょうか。
ワンハンドレッドヒルズの売出価格は?(2018年)
2018年1月時点で、インターネット上で公開されている、ワンハンドレットヒルズ内における売出事例は、5件ありました。売出価格等は、下記の通りです。
建物は、築後26年~27年経過しているものの、鉄筋コンクリート造です。また、物件によりますが、リフォーム等されている物件もあります。鉄筋コンクリート造で、住宅の法定耐用年数は47年です。そのため、建物の価値としても新築時の3割~5割程度は、理論上価値が残っていることになります。
従って、積算価格を簡単に考えると「売出価格」から「建物価格(現在価値)」を控除すると「土地価格」が算出されます。そうすると事例5件については、土地価格がおおむね坪5万円~10万円程度に集約されました。もちろん、建物価格の捉え方によって異なるため、なんとも言えませんが、仮に建物価格0円とした場合は、土地価格は、おおむね坪15万円~20万円程度に集約されることになります。
ワンハンドレットヒルズの路線価
公的な評価として、ワンハンドレッドヒルズ内の「路線価」と「公示地価」を見てみようと思いましたが、公示地価については、ワンハンドレッドヒルズ内に存しませんでした。本当は、公示地価からみるとバブル期から価格変動を把握できるのでいいのですが、今回は、路線価を基に検証してみることとしました。
路線価は、路線(道路)に面する宅地の1㎡あたりの評価額を表しています。上記は、平成29年度の相続税路線価で4万円/㎡となります。坪単価約13万2千円になります。
ワンハンドレッドヒルズは、バブル期5億~15億円程度の値段であったことからすると、現在の価格水準は相当下がりました。しかし、ここ6年間を見てみると地価としては、ほぼ横ばいで推移していることがわかります。いかにバブル期に土地神話で踊っていたかがわかります。
ワンハンドレッドヒルズの賃貸は?(2018年)
今まで、ワンハンドレッドヒルズが賃貸で出されていたかわかりませんが、現時点で公開されている賃貸物件はありませんでした。これだけ維持費がかかる高級住宅を所有するオーナーであれば、使わないからといって賃貸に出すということは少ないのでしょう。
千葉市緑区あすみが丘殺人事件
2016年1月に千葉市緑区あずみが丘で殺人事件がありました。場所は、千葉市緑区あすみが丘6丁目です。詳しい住所が知りたい場合は、下記の「大島てる」から事故物件を検索することができます。
さて、事件は、ワンハンドレッドヒルズ内ではありません。しかし、千葉市緑区あすみが丘6丁目であり、ワンハンドレッドヒルズからほど近い場所に位置します。
この事件で注目された理由の1つは、物件が10LDKの豪邸であったということです。未解決となった事件後に、官公庁が競売オークションで売却しています。出品額が756万円のところ、1111万1100円で落札されました。
閑静な住宅街だったり、高級住宅街というだけで治安がいいわけではありません。防犯対策はしっかりやる必要があります。
日本の高級住宅街とその在り方
日本には、高級住宅地がいくつもあります。有名どころで三大高級住宅街(田園調布・成城・芦屋)があります。ただ、田園調布が、今の時代に人気があるかというと今一つという印象です。ワンハンドレッドヒルズもそうでしょう。バブルのころは、注目を集めましたが、今はゴーストタウンと言われたり、分譲されていない区画もあります。
さて、日本の高級住宅地に少なくて、海外の高級住宅地にあるものはなんでしょうか。海外の高級住宅地では、ゲーテッドコミュニティというものがあります。ゲーテッドコミュニティとは、ゲートを設け周囲を塀で囲むなどして、住民以外の敷地内への出入りを防ぎ、防犯性を向上させる住宅地をいいます。
ワンハンドレッドヒルズもゲーテッドコミュニティであると聞いていました。そして、今回現地に行って、ワンハンドレッドヒルズゲートを見て、これがゲーテッドコミュニティかと感じました。しかし、周辺の1周してみると徒歩で入れるところはあるし、車でも入れるところがある状況でした。しっかりとした、ゲーテッドコミュニティを作ることによって、その地域、地区の価値があがると思います。
[…] 今からもう35年くらい前になるが、住んでいた稲毛海岸の団地が手狭になり、少し広い一戸建てを探したことがある。バブルの絶頂期で土地や住宅の値段は高騰しており、私達が買えるとすると、都心から片道2時間くらいの場所しか無理であった。それで千葉の外房線の土気(とけ)駅(千葉から電車で20分くらい、しかし電車は1時間に2~3本の運転)からバスで10分程度のところに東急が「あすみが丘」という住宅地を開発していて、そこの住宅の抽選を申し込んだことがある。そこでも倍率が30~100倍近くあり、抽選に外れ一戸建ての家に住む「夢」はかなわなかった。申し込んだ家は3千万円くらいだったと思う。「あすみが丘」には東急が「ワンハンドレッドヒルズ」という名称の5億~15億するプール付きの豪邸50個近くを建て,「チバリーヒルズ」と揶揄され話題になったところがある。チバリーヒルズの今!! – ローリスク不動産投資 (fudousantousinavi.com)今は中古で1億~2億くらいで売り出されている。 […]