ポンジスキームとは?
ポンジ・スキームは投資詐欺の一種です。ポンジ・スキームとはアメリカの天才詐欺師チャールズ・ポンジが名前の由来で、1920年頃の話になります。「あなたのお金を増やして、増えた分を配当金としてあなたに支払います」と言って資金を集めます。実際は運用するわけではなく、新たな出資者からのお金を配当金として支払いながら、破綻することを前提にお金を騙し取る手法です。今もポンジ・スキームはニュースになりますし、最近では、芸能人が騙されたと言って話題になっています。約100年も続いている詐欺ということです。
ポンジスキームであって、スポンジスキームではないです。
不動産ポンジスキーム事例
不動産で完全なポンジスキームは、なかなかありませんが、似たような手口はあります。具体例で見ていきましょう。
- いい収益物件があるよと収益物件を高値で買わせる(高利回りに見せる)
- 売却後サブリースを付けて首根っこを押さえる
- 修繕費といって資金を出させるがたいした修繕は行わない
- 稼働率が悪くなったといってサブリース賃料を下げる
- オーナーが返済厳しくなり、売却検討するもサブリースが解除できない
- 詐欺会社に売却を専任で任せる、代理の立ち位置にさせるしかない
最初の「いい物件があるから買わない!?」が入口です。注意すべきは普通の人は引っかからないのに引っかかるのは2つパターンがあります。1つは信頼をおける人からの紹介であった場合、2つ目は不動産投資セミナーや投資家の会などでカモを見つけているということです。
続いて、売却後のサブリースについてです。サブリースは手間が省けるし、金融機関から勧められることもあります。ただ、そもそも取れるはずの収益を取られるので収支をよくしたい方はお勧めできません。また、サブリースは正当理由がないと解約ができないため、一度サブリースすると身動きが取れなくなってしまいます。
この手の詐欺に使われるのは新築物件などではなく築古物件です。建物が古くなってきているので確かに修繕が必要ですが、明らかに高額な修繕費を請求されることがあります。
サブリース期間中に稼働率が悪くなったと言ってサブリース賃料を下げてきます。これは実際に新築から10年がたち賃料水準が変わったからサブリース賃料を下げたいということではなく、そもそも売却時の最初の想定利回りが高値の賃料水準過ぎたり、稼働率が嘘であったりします。そのため、頃合いを見てサブリース賃料を下げることが売却時から決まっていたというパターンです。
詐欺不動産会社は、最後まで絞り取ります。サブリースの解除をしぶり、売却しか方法がなくなり売却時も美味しい蜜を吸いにきます。途中で抜けることは難しいでしょう。最初の入口で立ち止まれるかどうかです。