永代地上権とは!?
永代地上権とは!?
永代地上権(えいたいちじょうけん)とは、簡単に一言でいうと「期限の無い地上権」です。
地上権は、借りた土地を自由に使える権利で、家を建てることなどができます。そして、貸主と借主の間で契約期間を永代(永久)としたものが永代地上権です。
なぜ滑川市は、永代地上権が多いのか!?
永代地上権は、全国的にもあまり見られません。しかし、富山県滑川市にはこの永代地上権が多く存在しています。その土地約600筆ほどあるようです。
永代地上権が多いエリアは、滑川市の海側の旧滑川町地域に集中しています。江戸時代に、契約期間を永代とする地域特有の習慣があったようで、明治時代に入ってから次々と登記されていきました。
残念ながら、なぜ多いのかという明確な理由はわかりません。そういった慣習が地域であったということだけは確かなようです。
【判例】永代地上権が設定された土地の固定資産税について
2023年4月に1つの判決が確定しました。
判例
- 本件は、期間が永代とされる地上権設定された土地の固定資産税の納付義務者が所有者なのか地上権者なのかが争われた事案です。
- 9筆の土地の所有者に対して滑川市は、固定資産税を課しました。この土地は明治33年に永代とする地上権が設定され登記されています。
- 地方税法343条1項で、固定資産税の納税義務者は原則固定資産の所有者と定めています。しかし永代機関の地上権は地上権者を納税義務者とする旨が定めています。
- 結果、地上権者に納税義務があるとされました。
- 滑川市は約600筆の永代地上権があるとされています。地上権者を特定することは相続の実態がわからないケースも多く特定することが難しいです。