建物消費税の決め方は、4パターン!!

売買契約時の建物消費税はどのように決めるのか?

大前提として、土地は非課税、建物は課税されます。投資用不動産の場合、購入後に建物の減価償却としていくために、建物価格及び建物消費税を決めなければいけません。売買契約書の建物消費税はどのようにして決めているのでしょうか?なお、不親切な不動産売買契約書は、土地・建物・消費税の内訳が記載されていないことがあります。そんな場合は、仲介会社に依頼して記載してもらいましょう。

売買契約書上の建物消費税の求め方は、概ね4パターン

売買契約書に建物消費税価格を記載します。どのように決まられているのでしょうか。

  1. 固定資産税評価額の土地・建物按分を基に、土地・建物価格を算出して採用する場合。不動産売買契約において最も使われる方法です。固定資産税評価額は、税務署が提示している価格ですので、これを採用することによって税務署から突っ込まれにくいということも言えると思います。
  2. 売主が法人で、その法人の建物簿価を採用する場合。
  3. 不動産鑑定士による不動産鑑定評価額(土地建物按分も記載してもらう)を基にする場合。私も不動産鑑定士としてこのような依頼を受けたことがあります。不動産鑑定士という一定の資格者が作成するため、それなりの説得力はありますが、あくまで常識の範囲内でないと税務署よりお尋ねがくるかもしれません。
  4. 土地と建物の時価を算出して土地・建物按分とする場合。例えば、前面路線価に0.8で割り戻し公示価格ベース(国のいう実勢価格)で土地価格(土地の時価)を算出します。次に売買価格から土地価格を控除して建物価格を算出する場合や建物時価を「構造別建物建築費表」などから算出する場合もあります。

不動産売買契約の際、売主は、手取り金額を増やすためには、土地価格を多くとり建物価格を少なくすることによって建物消費税額が小さくなります。買主は、購入後減価償却を多くとりたいため、建物価格が高くすることが望ましいです。そのため、売主・買主の利害は一致しない項目になりますので、仲介会社とよく相談したうえで、適切に決める必要があります。