もくじ
破産財団組入費用って何!?
任意売却での破産財団組入金って何?
債務者が自己破産をすると、債務者が所有する不動産は、破産財団(破産債権者の共有の財産)の管轄となります。そして、不動産の処分の権限についても、所有者から破産管財人(弁護士)になり、不動産を売却して破産管財人と裁判所の許可を取ることになります。
破産管財人による任意売却には、売却代金の一部を破産財団組入金として、プールする必要があります。
財団組み入れ金の相場は?
破産財団組入金の相場は、売買代金の3%~5%程度が相場と言われています。破産財団組入金は、売買代金の中から支払われます。私の経験上、売買代金の8%と管財人の弁護士から言われたケースがありますので、あくまで3%~5%というのは相場であり、ケースバイケースで違うと思います。
ただ、逆に3%以下ということは私は出会ったことが今のところありません。
破産財団の放棄とは?
破産財団の放棄どんなケース?
破産管財人は、破産手続きにより不動産の処分をしていくことになります。しかし、不動産に抵当権を設定している債権者と価格の折り合いが付かない場合があります。その際は、管財人の弁護士は、裁判所の許可をえて、放棄という選択を取る場合があります。
破産財団の放棄の代表的な例は、以下の2つです。
- 弁護士:この不動産は3000万円でしか売却できない
- 債権者(別除権):この不動産は4500万円以上で売却してもらわないと抵当権を外すことができない
- 弁護士:本件での財団組入金は、8%とさせて頂きます。
- 債権者(別除権):8%なんてありえない。ただでさえ、当社も全額回収できないのだから、相場の3%でなければ認められません。
放棄された不動産は売却できるのか?
破産管財人が放棄した不動産はどのようになるのでしょうか。破産が個人の場合であれば、個人に管理処分が戻る形になります。法人の場合は、破産により法人は清算されるでしょう。この場合、代表者、法人がいない状態になっているため、利害関係者が清算人の申し立てを行うことになります。
利害関係者とは債権者が申し立てることが多いと思います。任意売却で管財人が放棄した不動産を任意売却しようとした場合、まず買主の目途をたてて、債権者の同意を貰ってから、債権者が清算人の申し立てを行うということが多いです。これは、清算人の申し立てにも費用がかかりますので、債権者としては、買主の目途をたてて、任意売却が進められそうとなった段階でお金をかけたいという意図があるためです。