塔状比とは!?
塔状比とはどういう意味でしょう!?
塔状比とは、建物の高さと建物の幅の比率のことをいいます。読み方はとうじょうひです。これは、建物がどのくらい細長いかを数値で表したものになります。この数値が4以上になると、搭状建物と言われる建物となります。
塔状比の限界は!?
建築基準法では、搭状比が4を超えると細長いと判断され、搭状比0-4の場合と異なる規定がでてきます。つまり搭状比4から建物は転倒しないだろうか!?地震の時に基礎から引き抜かれたりしないだろうか!?といったことに注意が必要です。
一般的に考えると、搭状比の限界は6ではないかと思います。ただ、法律上で搭状比は6を超えてはいけないというルールはありません。
では、搭状比6を超えて建物を建築する場合何が違うでしょうか。具体的には搭状比が6を超えると建築審査会の審査が必要となります。
- 搭状比0-4:一般的な建物
- 搭状比4ー6:地震時に倒壊しないようにする検討が必要なります。設計費用が高かったり設計に時間がかかります。(搭状建築物)
- 搭状比6以上:建築審査会の審査が必要となります。設計費用に加えて審査費用がかかります。また、審査は確認申請前に必要で相当の期間を要します。
塔状比の取り方
搭状比の高さの取り方は、建築基準法施行令第2条1項6号の高さとするとされています。
六 建築物の高さ 地盤面からの高さによる。ただし、次のイ、ロ又はハのいずれかに該当する場合においては、それぞれイ、ロ又はハに定めるところによる。
イ 法第五十六条第一項第一号の規定並びに第百三十条の十二及び第百三十五条の十九の規定による高さの算定については、前面道路の路面の中心からの高さによる。
ロ 法第三十三条及び法第五十六条第一項第三号に規定する高さ並びに法第五十七条の四第一項、法第五十八条、法第六十条の二の二第三項及び法第六十条の三第二項に規定する高さ(北側の前面道路又は隣地との関係についての建築物の各部分の高さの最高限度が定められている場合におけるその高さに限る。)を算定する場合を除き、階段室、昇降機塔、装飾塔、物見塔、屋窓その他これらに類する建築物の屋上部分の水平投影面積の合計が当該建築物の建築面積の八分の一以内の場合においては、その部分の高さは、十二メートル(法第五十五条第一項及び第二項、法第五十六条の二第四項、法第五十九条の二第一項(法第五十五条第一項に係る部分に限る。)並びに法別表第四(ろ)欄二の項、三の項及び四の項ロの場合には、五メートル)までは、当該建築物の高さに算入しない。
ハ 棟飾、防火壁の屋上突出部その他これらに類する屋上突出物は、当該建築物の高さに算入しない。
搭状比の関連用語
搭状比の関連用語についても最後に触れておきたいと思います。
- アスペクト比:アスペクト比は長辺と短辺の比率をいいます。アスペクト比は縦横比と横縦比の2種類があります。
- ウナギの寝床:うなぎの寝床とはうなぎが好むような、間口が狭く細長い土地や建物を表現する言葉として使われます。
- ペンシルビル:狭い土地の上に建てられた中高層のビルをいいます。縦(高さ)に細長い形をしたしたもので鉛筆に例えられたものです。
搭状比の計算方法についてです。例えば、建物の高さが17m、建物の幅が5mだった場合の搭状比は3.4ということになります。
あまり細長過ぎると、地震時に建物が転倒したり基礎が引き抜かれてリする可能性があるため、それを防ぐための指標となります。