【不動産売買】司法書士報酬の相場は!?気を付けることは!?

司法書士報酬を深堀する

司法書士報酬の計算方法

不動産を購入する場合、司法書士に支払う登記費用等がかかります。その内訳は、おおむね「登録免許税等の税金」「謄本取得費用など実費」「司法書士報酬」から成り立っています。税金や謄本取得費用は実際の費用ですが、司法書士報酬はどのような計算方法で算出されているのでしょうか。

現在、司法書士報酬は自由化されていますので、司法書士事務所によって異なるでしょう。具体的な計算方法を見ていきましょう。

  • 旧報酬基準(司法書士の旧報酬基準)
  • 司法書士報酬アンケート

1つ目は、司法書士の旧報酬基準です。旧報酬基準は、平成15年に廃止されています。そこから司法書士報酬は自由化されていますが、報酬基準廃止後も旧報酬基準を参考にしている事務所は少ないと思います。

2つ目は、日本司法書士連合会の報酬アンケートです、平成25年に日本司法書士会連合会が全国の司法書士に対して、報酬に関するアンケートを実施し、それが公開されています。地域によって、平均的ではなく、高い地域低い地域とかなり差はありますが、報酬の参考になっています。

司法書士報酬は値切れるのか!?

司法書士報酬は値切れるのでしょうか。言い方はよくないかもしれませんが、司法書士報酬は相談できることが多いです。

ただし、あまり無理な交渉をすると「他の司法書士にしてください」と断られます。紹介してくれた不動産会社や金融機関などに多少交渉できるかを打診してから聞いてみましょう。

司法書士報酬で気を付けること

紹介料がキックバックされていないか!?

司法書士に仕事を紹介する代わりに紹介料がキックバックされていることがあります。ただ、10年、20年前は多かったですが、最近はかなり減ったと思います。司法書士も士業で厳しい環境の中で、仕事を紹介してくれたら紹介料をと営業してくる方もいます。

ここの見分けはかなり難しいと思います。出来ることとすれば、適切な司法書士報酬なのか、高いと思ったら、司法書士報酬を相談してみるといったところだと思います。

司法書士の売主指定は大丈夫!?

たまに、司法書士が売主指定ということがあります。具体的にどういったケースがあるのでしょうか。また、気を付けることや対策を知っておきましょう。

売主指定の代表例
  1. 売主がデベロッパー等で相当数の件数があり、同じ司法書士を使うことによって、手間や費用を抑えるために売主指定になる。
  2. 売主の不動産会社または仲介会社が司法書士を指定し、司法書士からキックバック(紹介料)を貰うために売主指定になる。
  3. 売主と司法書士がぐるになっている詐欺(地面師問題)

1つ目は、よくある話です。新築マンションや新築戸建ての物件でデベロッパーの指定になります。このパターンは気を付けることも特にありません。こういったものだと知っておくだけで十分だと思います。

2つ目は、最近は少なくなったと思いますが、売主の不動産会社や仲介会社がキックバックを貰うために司法書士を指定にするというパターンです。中には、司法書士側から紹介を貰いたいので、日常的に不動産会社、仲介会社を接待していることもあります。

自分が買主の場合、この手の話は余計な費用がかかっていることになります。この場合は、売主側(抵当権抹消、住所変更など)は売主側の司法書士で、買主は買主側(所有権移転、抵当権設定)の司法書士で出来ないか相談してみましょう。

3つ目です。1つ目、2つ目と比べて極端に稀なケースです。地面師詐欺事件です。地面師詐欺事件は詐欺集団が売主と偽り、司法書士がぐるになっているのが典型的なパターンです。理由もなく、急に司法書士を売主指定にしてくれなどの話が出たとき、万が一を考えておく必要があると思います。