木造建築物の耐久性に係る評価のためのガイドラインの目的
木造の非住宅建築物の耐久性に係る第三者評価を簡便に活用できる環境を整備することにより、建築事業者や建築主と、金融、会計、投資分野の関係者との連携を促進し、資産価値の可視化を通じた木造建築物の普及と市場価値の向上に寄与する。
木造建築物の耐久性に係る評価のためのガイドラインの概要
- 評価対象。新築の木造(混構造を含む。)の非住宅建築物
- 評価の考え方。木造建築物の耐久性に関しては、[1] 構造躯体の内部への雨水の浸入の防止、[2] 雨水の浸入があった場合の速やかな排出、[3] 雨水が浸入し滞留した場合の構造躯体への防腐・防蟻処理が重要です。これらの措置が適切に講じられていることをもって、通常想定される自然条件及び維持管理条件の下で50年以上、大規模な改修工事を必要とするまでの期間を伸長するため必要な措置が講じられていることを確認します。
- 評価の方法。平面図や断面図、仕様書(仕上げ表)等の設計図書に必要事項を明示し、その内容を登録住宅性能評価機関※が審査します。
今後のスケジュール
令和7年1月以降、本ガイドラインに基づく評価を実施する登録住宅性能評価機関を募集し、令和7年4月以降、評価の申請受付を開始する予定となっています。
まとめ
内容をみると木造の耐用年数を伸ばそうとしているように感じられます。考察にすぎませんが、木造の耐用年数が伸びることによって該当する物件は価格が高く評価されるということは十分考えられそうです。
耐用年数が伸びることによって、S造やRC造のように融資期間が伸びるというメリットがありながら、耐用年数切れの木造収益物件の減価償却のうまみはどうなるかは今後の動向を見ていく必要があると思います。