不動産鑑定士の登録まで
不動産鑑定士の登録まで
不動産鑑定士の登録までの道のりは、短答式試験合格、論文式試験合格、実務修習合格すると不動産鑑定士として登録することが出来ます。本日は、短答式試験の合格までの受験回数、論文式試験の合格までの受験回数を中心にお話をしていきたいと思います。
短答式試験の受験回数
国土交通省の合格までの受験回数のデータを見ると、短答式試験合格までの回数は、1回目で合格しているのが73%、2回目で合格しているのが24%、3回目で合格しているのが3%となっています。
このデータは、平成27年に実務修習性に行ったアンケートを基にしています。つまり、しっかりと論文式試験まで合格している人達というのが前提となります。合格している人達は、短答式は大半が1回で合格しており、多くが2回目までに合格していることになります。なお、平成30年度の短答式試験の合格率は33.4%でした。
ちなみに、私は1年目は短答の勉強しかしなかったため、短答式試験は一度で合格出来ました。
論文式試験の受験回数
続いて論文式試験の受験回数についてです。不動産鑑定士試験の最大の難関であり、論文式試験合格が長期化するというのが一般的です。1回目で合格しているのが16%、2回目で合格しているのが22%、3回目で合格しているのが22%、4回目で合格しているのが13%、5回目以上かかっていのが27%です。
このデータから論文式試験の特徴がいくつかわかります。
1つ目の特徴が受験回数が2~3回で合格しているのが44%であり受験生はここを目指すべきです。
2つ目の特徴は、5回以上受験して合格しているのが27%と最多となっています。私が合格した年も8年かかりました、12年かかりました、という方もいました。何が言いたいかというと5回以上かかっても決して諦めてはいけないということです。
3つ目の特徴として1回で合格しているのが16%です。私は、この割合は意外と多いなと思いました。私の印象では、1回で合格している人は10%以下ではないかと思っていました。いずれにしても1回で合格している人は、頭のいい人、勉強の効率のいい人ですので、あまり参考にしなくていいと思います。
なお、平成30年の論文式試験の合格率は14.8%でした。
ちなみに、私は論文式試験は2回目で合格しました。1回目は短答式試験の勉強しかしていなかったので、全く手ごたえ無く落ちました。そして、次の年に合格しましたが、2回目で落ちたらズルズルといっていた可能性が高いと思います。
実務修習の受験回数
実務修習(修了考査)の合格率は、短答式試験や論文式試験と異なってかなり高いです。過去10年間の実務修習の合格率は、下記の通りです。
しかし、甘く見ると痛い目にあいます。口述考査や鑑定評価書の提出などミスが許されません。私は、1度で合格しましたが、同じ年に実務修習を受けて、とても優秀な方で絶対受かると思っていた人が口述考査で落ちたり、鑑定評価書の提出に不合格になり、翌年にもう一度実務修習を受けるといったことを見てきました。侮ってはいけません。受験回数としては、おおむね1回もしくは2回でしょう。
- 平成22年(第3回修了考査):合格率93.8%
- 平成23年(第4回修了考査):合格率88.2%
- 平成24年(第5回修了考査):合格率89.3%
- 平成25年(第6回修了考査):合格率88.6%
- 平成26年(第7回修了考査):合格率87.7%
- 平成27年(第8回修了考査):合格率91.9%
- 平成28年(第9回修了考査):合格率86.0%
- 平成29年(第10回修了考査):合格率85.2%
- 平成30年(第11回修了考査):合格率88.4%
- 平成31年(第12回修了考査):合格率72.8%