もくじ
正直不動産 1巻 囲い込み
正直不動産では、不動産業界の歪みや不動産取引の怖い点を解説していると思います。そんな不動産の注意点・問題点について解説していきます。今回は、正直不動産の1巻で出てくる囲い込みについてです。
導入:不動産業界における「囲い込み」とは?
- 不動産仲介業における「囲い込み」とは何か?
- 売主・買主の双方にどのような影響を与えるのか?
- 業界の透明性や公正性に関わる重要な問題である
囲い込みの具体例
- レインズ(REINS)への情報非公開
- 他の不動産会社からの問い合わせを断る
不動産業者だけが見れるレインズ(REINS)というサイトがあります。基本的に専属専任媒介契約、専任媒介契約の場合、レインズに登録しなければなりません。しかし、業者によっては両手取引を優先するためにレインズに載せないという事例もあります。
売主から売却依頼を受けた不動産会社Aはレインズに物件登録をします。顧客Cがインターネットに公開されていた物件を見て、知り合いの不動産業者Bに内覧調整してほしいと依頼しました。レインズを見て不動産会社Bが不動産会社Aに物件問い合わせをしましたが、Aはすでに契約予定ですと断ります。顧客Cはおかしいと思い、直接不動産会社Aに問い合わせをしたところ内覧可能という回答でした。不動産会社Aが両手取引を優先している事例です。
囲い込みが生む3つの問題点
- 売主の不利益:競争原理が働かず、適正価格で売却できない可能性
- 買主の不利益:適切な物件情報が届かず、選択肢が狭まる
- 市場全体への悪影響:透明性の低下、消費者の不信感、不動産業界の評判悪化
囲い込みが発生するのか本質的な問題
囲い込みが発生する本質的な問題は、両手取引の制度にあります。企業や不動産営業担当は、利益があがる両手取引をどうしても優先するでしょう。
例えば、アメリカではそもそも両手取引はありません。アメリカでは両手取引が法律で禁止されています。売主と買主の不動産業者は別々になるということです。日本では売主・買主双方の仲介をすることができるという制度上の問題かと思います。
囲い込みを防ぐ意識を持とう
- 売主ができること:レインズの登録状況を不動産業者に確認する。セカンドオピニオンとして他社に相談する
- 買主ができること:複数の不動産会社を活用し、広く情報を集める。自社物件しか紹介しない業者に注意する。
- 業界全体での取り組み:囲い込みを防ぐ法律や規制の強化
まとめ:公正な不動産取引のためにできること
- 売主・買主の知識をもとう。
- 信頼できる不動産会社の見極めましょう。
正直不動産1巻の囲い込みでは、専任媒介契約を締結し、レインズを介して購入者が現れても、売却済とし、その間に両手取引を行う話がされています。