CREカーブアウトとは?

CREとは?

CRE(Corporate Real Estate)とは、企業が保有する不動産を指し、「企業不動産」という意味です

CREカーブアウトとは?

CREカーブアウト戦略とは、企業が保有する不動産を切り離して売却・リースバック・スピンオフすることで、資産の流動化や財務の健全化を図る手法です。企業が本業に集中しやすくなり、資本効率を向上させるメリットがあります。

CREカーブアウトの3つのメリット

メリット
  • 資金調達:不動産売却でキャッシュを確保し、成長投資や負債返済に活用
  • 本業集中:不動産の負担を軽減し、コアビジネスに専念
  • 財務の健全化:資産を圧縮し、収益性を向上

CREカーブアウトの具体例 ロジスティードとKKR

KKRが2023年に日立物流(現ロジスティード)を買収して非上場化しました。2024年KKR系の産業ファンド投資法人が総額2100億円32物件の取引をした。

  • 新規取得資産:28物件、取引価格合計1082億円
  • 匿名組合出資持分:4物件、取得価格の合計1044億円

産業ファンド投資法人 34期決算報告より

これら一連の取引は、KKRとが、ロジスティードに対して行ったCREカーブアウト(企業不動産の切り出し)提案により実現したものです。今回、CREカーブアウトでロジスティードから保有不動産を分離することによって企業価値の向上を図れたことによって、今後、再上場等によって出口を取っていくことも予想されます。

REITは長い期間不動産を保有し続けられます。産業ファンド投資法人のようにセールアンドリースバックの受け皿にある事例も今後よく目にするかもしれません。

日本の企業の特徴は、高い不動産保有比率と低い収益性が先進国と比べて課題と言われています。日本の企業の総資産に対する不動産保有比率は約12.6%、約10%、カナダ・オーストラリア・イギリス・シンガポールなどは5%前後です。この高い不動産保有比率をバランスシートから外すことによって収益性を向上することを目的としています。