投資用不動産の融資の構造
アップフロントフィーって何!?
アップフロントフィーとは、端的に言うと融資手数料のことです。融資実行時に金融機関に対して支払われるもので、一般的に融資金額の一定割合の金額となります。
融資手数料は、金融機関によってあるところとないところが当然あります。融資手数料がある金融機関は、金利は比較的安いものの実行時(先に)に収入を確保したいと考えています。
また、借入時にかかる費用として「融資手数料」「事務手数料」「担保調査費用」「不動産調査費用」など名前は少し違いますが、概ね同じものと考えていいでしょう。
解約手数料って何!?
解約手数料は、その名の通り「他行への借換」「売却などの返済」が理由で借入期間に一括返済することにより発生する違約金になります。
- 金銭消費貸借契約:「期限前の弁済」というような項目です。
- 特約書:金銭消費貸借契約ではなく「期限前返済に関する特約書」などで繰上返済返済違約金を設定する場合があります。
解約手数料を設定する金融機関は、2%という数字が多い印象です。
「金利1.475%+アップフロント+解約手数料」vs「金利1.975%」
アップフロントと解約手数料の意味を確認したところで、「金利1.475%+アップフロント+解約手数料」vs「金利1.975%」を比較してみたいと思います。
投資用不動産の融資を受ける際、最も重要視することは金利と借入期間だと思います。しかし、金融機関によって実行時の融資手数料や解約手数料などが設定されている場合があります。この場合は、金利だけではなく「金利」「融資手数料」「解約手数料」を加味して収支を考える必要があります。
今回比較したのは、下記の2パターンです。なお、前提条件として、借入額8000万円、返済期間30年、購入後5年で売却を想定しています。
- 融資手数料有、解約手数料有:融資手数料80万、金利1.475%、保有期間5年、金利総額約557万、解約時残債約6898万、解約手数料約137万円
- 融資手数料無、解約手数料無:融資手数料0年、金利1.975%、保有期間5年、金利総額約750万、解約時残債約6970万
「融資手数料」「金利」「解約手数料」の3つに焦点を絞り、融資実行から返済までのトータルコストで考えると「金利1.475%+アップフロント+解約手数料が約775万」vs「金利1.975%が約750万」ということになります。
あくまでトータルコストを意識することが大事だと思います。