任意売却で引越費用はもらえるのですか!?

任意売却で引越費用はもらえるのですか!?

自宅の任意売却をする場合、引越しするお金も余裕がない場合があります。引越し費用は、売却代金の中から工面してもらうことができることがあります。そのことを知ったうえで関係者とお話してきましょう。

【パターン①】売却代金の中から配当で認めてもらう

一つ目のパターンとして、売却代金の中から引越し費用を認めてもらうということになります。これは、債権者との交渉となります。債権者はお金を貸してくれた方、つまり銀行であったり、サービサーであったりとなります。交渉は、債務者本人がする場合と、仲介会社を通して交渉することがあります。

引越し費用がでる場合のほとんどのがパターン①の場合です。ただ、中には売却代金から引越し費用を認めてもらえない場合があります。主な理由は、下記の通りです。

  • 債権者⇔債務者間の信頼関係が壊れている
  • 債務者に隠しているお金がある

【パターン②】仲介会社が工面してくれる

何らかの理由で、自宅の任意売却で引越費用が認められない場合があります。その場合、確率は低くなりますが仲介会社が工面してくれるという可能性もあります。

この場合、大手の不動産会社は無理でしょう。地場業者や任意売却・競売に慣れた業者が配当として認められないが引越し費用を工面しないと売買が成立しないという場合に、仲介会社が工面するケースも数少ないですがあるでしょう。

【パターン③】買主が工面してくれる

3つめのパターンとして、買主が工面してくる場合があります。同様に、何らかの理由で、任意売却で引越費用が認められず、仲介会社が自分の仲介手数料から工面するのは難しいけれども、買主が工面してくるので話を進めようということも数少ないですがあるでしょう。

ただ、気をつけないといけないことがあります。債権者が配当で引越費用を認めてくれないのに、買主に引越費用を出してもらうということは基本的にNGです。これは、債権者側からすると買主が払う引越費用も売買代金に上乗せして、お金を返してくれというのが本筋だからです。

競売になったら引越し費用はでるのか!?

ここまで、任意売却の場合に引越費用がでるのかをお話しました。では、任意売却がうまくいかず、競売になった場合は引越費用は出るのでしょうか。

競売の場合、引越費用はでません。ただ、競売で落札した買主が早く退去させたいことから、現金を持ってきて、「今すぐ退去するなら引越費用だす」といったお話をしてくる買主もいるでしょう。しかし、これはあくまで買主次第の話です。競売ほど、不明確なものはありません。

任意売却での仲介手数料・司法書士費用は!?

任意売却で引越費用以外に、仲介手数料、司法書士費用、抵当権抹消費用等はどうなるのでしょうか。基本的に任意売却を行う場合、債務者の方はお金がありません。仲介手数料、司法書士費用、抵当権抹消費用、印紙代などは、売却代金から控除されるでしょう。

この項目は、売却には不可欠な費用のため、引越費用より債権者との交渉はしやすく、原則は配当の中で認められるものです。そのため、債務者さんが用意するということは極めて少ないでしょう。