登記情報vs個人情報

個人情報とは!?

「個人情報」とは、生存する個人に関する情報で、その情報に含まれる氏名や生年月日等によって特定の個人を識別できる情報をいいます。

例えば、氏名のみで個人を特定できてしまう場合は、個人情報にあたります。また、氏名だけでは誰かを特定できない場合も、自宅の住所、勤務先などの情報が加わって、誰であるかを特定できれば、個人情報にあたります。

個人情報保護法2条1項

第2条 この法律において「個人情報」とは、生存する個人に関する情報であって、次の各号のいずれかに該当するものをいう。
一 当該情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述等(文書、図画若しくは電磁的記録(電磁的方式(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式をいう。次項第2号において同じ。)で作られる記全面施行(公布の日から起算して2年を超えない範囲内において政令で定める日)版録をいう。第18条第2項において同じ。)に記載され、若しくは記録され、又は音声、動作その他の方法を用いて表された一切の事項(個人識別符号を除く。)をいう。以下同じ。)により特定の個人を識別することができるもの(他の情報と容易に照合することができ、それにより特定の個人を識別することができることとなるものを含む。)
二 個人識別符号が含まれるもの

不動産登記は個人情報!?

不動産登記法第1条

この法律は、不動産の表示及び不動産に関する権利を公示するための登記に関する制度について定めることにより、国民の権利の保全を図り、もって取引の安全と円滑に資することを目的とする。

登記情報は、不動産の取引などの安全を図ることを目的として、権利関係等の情報を広く一般に公開するための制度です。例えば、所有者が公開されていないと、詐欺・地面師にひっかかる確率が高くなります。不動産は高額の商品のため、こういった事がないように、ルール作りがされています。

また、登記簿で公開される情報は、取引の安全とプライバシー保護のバランスが考慮されて、細かく決められています。

【結論】登記情報>個人情報

結論としては、以下の通りです。

  • 個人情報保護 < 不動産登記情報

従って、不動産登記情報は個人情報ですが、個人情報保護によって得られる利益よりも、登記制度の維持で得られる利益の方が大きく、公共の福祉の観点から登記制度が優先されるということになっています。