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知らないと後悔:定期借家契約の注意点とは?
正直不動産では、不動産業界の歪みや不動産取引の怖い点を解説していると思います。そんな不動産の注意点・問題点について解説していきます。今回は、正直不動産の18巻で出てくる定期借家契約についてです。
定期借家契約とは?
定期借家契約(ていきしゃくやけいやく)とは、あらかじめ契約期間を定め、契約期間満了で自動的に終了する賃貸契約のことです。原則として更新はできず、再契約が必要となるため、普通の賃貸契約とは大きく異なります。
普通借家契約との違い
項目 | 定期借家契約 | 普通借家契約 |
契約期間 | 自由に設定可(1年未満も可能) | 原則として1年以上 |
更新の可否 | できない(再契約が必要) | 自動的に更新される場合あり |
立退料 | 原則不要 | 借主に保護があり、条件次第で発生 |
書面の必要性 | 必ず書面で契約し説明も必要 | 書面・口頭どちらでも可 |
定期借家契約の主な注意点
- 更新できない賃貸契約に注意:定期借家契約は、期間が終了すれば自動的に契約終了となります。いくら入居者が「住み続けたい」と思っても、貸主が同意しない限りは再契約できません。POINT:住み続ける可能性があるなら、普通借家契約を選ぶのが無難です。
- 契約時に書面での説明が必須:定期借家契約は、契約書に定期契約であることの明記と説明書面が必要です。これがない場合、普通借家契約とみなされることもあります。
- 途中解約が原則できないことも:契約期間中に「急に引っ越したい」と思っても、借主からの中途解約が認められないケースもあります(住居用であっても要件を満たす必要あり)。POINT:短期で解約する可能性がある場合は要注意。
- 再契約は貸主の意思次第:定期借家契約は、再契約の申し出をしても貸主が拒否すればそれまで。特に「期間限定の貸出(例:転勤中だけ貸すなど)」の場合、再契約できない前提です。再契約を希望するなら、事前に貸主の方針を確認しておくべきです。
定期借家契約が向いている人とは?
- 一定期間だけ住む予定のある人(転勤、単身赴任など)
- 家賃を抑えたい人(定期契約の方が相場より安いことがある)
- 高級物件に短期間住みたい人(定期契約で貸し出されるケースあり)
トラブルを防ぐためにできること
✅ 契約書の内容をよく確認する
✅ 契約期間と終了時の対応を理解する
✅ 書面による説明を必ず受け取る
✅ 住み続けたい場合の再契約の可否を確認する
✅ 解約の条件・通知期間を把握する
よくある質問(FAQ)
まとめ:定期借家契約の「更新できない」リスクを理解して契約を
定期借家契約は、柔軟な契約形態ではあるものの、「更新できない」「途中解約が難しい」などのリスクがあるため、事前の確認がとても重要です。
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