共同担保とは?どういうケースに出てくるか?

共同担保とは?

共同担保とは、2個以上の不動産を一緒に担保に入れて、抵当権を設定することをいいます。この場合、2以上の不動産を担保の対象になっているため、わかりやすくするために共同担保目録というものを作ります。

どんなケースに出てくるか?

①他の不動産を共同担保に

Aさんは、投資用の不動産を1棟所有しています。2棟目の購入を予定しており、金融機関に融資打診をしています。そして無事融資承認が下りましたが、融資の条件として1棟目の不動産に共同担保を設定してもらうことが条件となりました。

②土地上の建物を共同担保に

Bさんは、自宅をハウスメーカーで建築しています。土地を購入した時にC銀行から融資を受け土地に抵当権を設定しました。半年後に建物が完成し、C銀行から土地上の建物についても担保に入れてくださいという話になりました。

 共同担保目録は謄本に必ず記載されているのか?

共同担保目録は、登記簿謄本を一部を構成していますが、登記簿謄本を法務局で取得するにあたり必ず記載されているものではありません。共同担保目録がついた登記簿謄本が必要な場合、申請書にその旨を記載します。

共同担保のメリット・デメリット

共同担保は、債権者のメリット、債務者のデメリットがあります。

債権者として、共同担保を設定すれば、ある不動産の時価が3000万、債権額が4000万だとしても、ほかのふどうさんに共同担保として、抵当権を設定することによって、2つの不動産の価格の合計で担保が保全することができるというメリットがあります。

債務者としてのデメリットとしては、共同担保を付けることによって、金融機関の抵当権が物件ごとにクロスしてしまうことがあります。これは、抵当権の抹消をする際に、金融機関同士の取り分の交渉がうまくいかないことがあります。債務者としてはこの点がデメリットと言えるでしょう。そのため、共同担保は、極力避けるべきです。

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